「タイに住んでみたいね」——そんな話をしながら、いざ現実的に考え始めると、必ず出てくるのがこの問いです。
ロングステイで季節ごとに滞在するのか、それとも完全に移住するのか?
60代の私たち夫婦にとっては、この選択がこれからのライフスタイルを左右する大きな分かれ道でした。
今回は、悩んだ末に“行き来する暮らし=二拠点生活”を選んだ理由と、実際に考えたことをお話ししてみようと思います。
1. 完全移住にはハードルがあった😓
最初は「もう日本を離れて、ゆっくりタイで暮らすのもいいかもね」と思っていたんです。でも調べれば調べるほど、完全移住には想像以上にいろんな準備や手続きが必要なことがわかってきました。
住民票を抜くかどうか、保険・年金の取り扱い、銀行口座の維持…。そして何より「日本の拠点を手放していいのか?」という気持ちが、心のどこかに残りました。
また、タイの気候も年中快適というわけではなく、暑季(3〜5月)はかなり蒸し暑い日が続くんです。となると、「1年中住むのが本当に自分たちに合っているのかな?」と立ち止まるようになりました。
タイの永住権取得や医療保険、語学の問題など、暮らしていく上でクリアすべき課題は思った以上に多く、「移住する」という言葉の重みを実感することになったんです。
2. ロングステイ=お試し移住、という考え方🌏
そこで見つけたのが「ロングステイ」という選択肢。タイは日本人向けにリタイアメントビザ(O-Aビザなど)制度が整っていて、長期滞在が比較的しやすい国です。
3ヶ月〜半年くらい滞在して、生活に慣れる。そこで「本当に住めそうか」を確かめる。この“お試し移住”という考え方が、私たちにはとてもしっくりきました。
実際にチェンマイで1ヶ月暮らしてみたとき、食事や交通は問題なく、家も快適でした。でも逆に「タイでも友達づくりは簡単じゃないな…」という課題も見えてきて、移住のイメージがより現実的になったのを覚えています。
さらに、現地の生活費、物価、治安、医療体制といった“暮らしのリアル”にも触れることで、自分たちのライフスタイルにフィットするかどうか、じっくり判断する材料がそろいました。
3. 二拠点生活が心と体にちょうどいいバランス🏡✈️
そんな試行錯誤を経て、今の私たちのスタイルは「日本とタイを季節で行き来する暮らし」。いわゆる“二拠点生活”という形です。
冬は暖かいタイでのんびり過ごし、夏は日本の高原や実家に戻る。健康のことを考えると、気候によって住む場所を選べるのは大きなメリットです。
さらに、日本と行き来することで、医療・年金・家族との距離など、安心感を保ちながら自由な時間を楽しめます。
「いつでも戻れる場所がある」ことで、気持ちがラクになるんですよね。
そして、季節に応じて活動スタイルも変えられる。日本では家庭菜園や孫との時間を楽しみ、タイでは読書やカフェ巡り、語学学習やジム通いと、生活にメリハリがつくのも魅力のひとつです。
4. 費用感とスケジュール感もリアルに把握✍️
もちろん、行き来するにはそれなりに費用もかかります。飛行機代、家の二重契約、保険の調整…。でも、完全移住して合わなかったときのリスクを考えると、むしろ安全な選択だと感じました。
私たちは「年のうち3ヶ月〜4ヶ月をタイで過ごす」という前提で、カレンダーを組み、ビザや住まいを調整しています。
スケジュールを固定しすぎず、「ちょっと延ばしてみよう」「今年は1ヶ月短めにしよう」と柔軟にできるのも、このスタイルの良さです😊
また、格安航空券や家具付きアパートの短期契約、保険の海外対応など、情報をしっかり調べることでコストも抑えられることがわかってきました。
5. まとめ:移住でもロングステイでもない“わが家流”の暮らし方
私たち夫婦が選んだのは、どちらでもない中間地点のようなスタイル。
完全移住には覚悟が必要。でも、ロングステイにも生活の工夫が必要。
だからこそ、自分たちにとって「ムリなく」「楽しめる」スタイルを見つけることが一番大切だと思っています。
60代からの暮らしは、もっと自由でいい。そんな気持ちで、これからも季節を旅するように、タイと日本を行き来していこうと思っています✨
“移住”という言葉に縛られず、自分たちだけの心地よいライフスタイルを模索していく。そんな柔軟さが、シニア世代のこれからの生き方に合っている気がしています。
おわりに
ロングステイと移住、どちらが正しいというわけではありません。
大切なのは、自分たちの「今の暮らし」と「これからの希望」のバランスを見つけること。
次回は、実際に使っている航空券の取り方や住まいの探し方について、リアルな情報をシェアしてみようと思います✈️
もし同じように「迷っている」方がいたら、少しでもヒントになればうれしいです😊