タイ移住を考えるときに、最初にぶつかる壁が「ビザ」問題です。
「とりあえず観光ビザで長くいられるんじゃない?」と思っていたら、実はそう簡単ではありません。特に夫婦で移住となると、年齢や資産、滞在目的によってベストな選択が変わります。
今回は、定年後の私たちのような夫婦目線で、タイビザの種類・特徴・選び方のポイントをわかりやすく解説します。途中でピーマン夫婦のリアルなやり取りや小ネタも交えますので、移住計画の参考にしてください🌴。
① タイビザの基本を知ろう
ピーマン夫:「ビザって、観光ビザとリタイアメントビザぐらいしかないんでしょ?」
トマト妻:「甘いわね…そんな単純じゃないのよ。種類も条件もいろいろあるの」
まず押さえておきたいのが、「ビザなし滞在」と「ビザあり滞在」の違いです。
日本のパスポートを持っていれば、観光目的で最大30日(空路入国の場合)までビザなしで滞在できます。延長手続きをすればもう30日、合計60日まで可能ですが、それ以上となると何らかのビザが必要です。
観光ビザと長期滞在ビザでは目的も条件もまったく違います。観光ビザは短期向け、長期滞在ビザは「移住・就労・家族滞在」などの目的で取得します。
豆知識💡:以前は国境を越えて再入国する「ビザラン」が流行っていましたが、現在は回数制限があり、長期滞在の方法としては現実的ではありません。
✳️ビザランって違法?
昔はタイの長期滞在者の間でよく使われていた手段が「ビザラン」です。
これは観光ビザやビザなし滞在期間が切れる前に、陸路や空路で近隣国(ラオス、カンボジア、マレーシアなど)へ一度出国し、再入国して滞在日数を延ばす方法です。
ピーマン夫:「昔はチェンマイからバスでラオス行って、その日のうちに帰ってくる人も多かったって聞いたな」
トマト妻:「今はもう通用しにくいわね」
現在では、あまりに頻繁なビザランは入国拒否の対象になることがあります。特に空港の入国審査では、過去の入出国履歴がすべて見られるため、短期間で繰り返していると「働いているのでは?」と疑われるケースも。
公式に禁止されているわけではありませんが、長期滞在の方法としてはリスクが高く、安定性に欠けます。タイ政府も「正規のビザを取得して滞在すること」を強く推奨しています。
実際、友人Eさん(55歳)は観光ビザでのビザランを数回行った後、バンコクの空港で入国審査官に呼び止められ、滞在目的を詳しく聞かれたそうです。「運よく入国できたけど、心臓に悪かった…」と笑っていましたが、以降はリタイアメントビザに切り替えたとのこと。
ビザランでよく使われる行き先3選(費用・交通つき)
1. ラオス・ビエンチャン
交通手段:バンコクから夜行バス(約10時間・1,000〜1,500バーツ)、または飛行機(約1.5時間・2,500〜4,000バーツ)✈️。
費用目安:バス利用なら往復3,000バーツ程度、飛行機なら6,000〜8,000バーツ。宿泊1泊500〜1,000バーツ。
特徴:タイ大使館で観光ビザやOビザの申請が可能。申請から受け取りまで通常2日。街は小さめですがフレンチカフェやメコン川沿いの景色が魅力🌅。
口コミ:「メコン川沿いの夕日がきれいで、ビザランなのに観光気分でした」(タイ移住歴2年・男性)。
2. カンボジア・ポイペト
交通手段:バンコクからバスで約4〜5時間、費用は片道250〜300バーツ。タクシーやバンも利用可能(片道2,000バーツ前後)。
費用目安:日帰りなら交通費+カンボジア入国ビザ代(約1,500バーツ)で3,000バーツ以内。
特徴:日帰りビザランが可能。ただし国境付近はカジノや雑多な商店が多く、観光要素は少なめ。
注意:スリや詐欺の事例があるため、必要最小限の現金・荷物で行動しましょう⚠️。
3. マレーシア・ペナン
交通手段:バンコクから飛行機で約1時間半(2,500〜5,000バーツ)。
費用目安:往復航空券+宿泊2泊で1万〜1万5,000バーツ。
特徴:グルメと観光を楽しめる人気都市🍛。ビザラン目的で行く場合でも、世界遺産ジョージタウン散策や屋台料理が楽しめます。
口コミ:「せっかくなら美味しいものを食べて帰ろうと思い、2泊3日の旅行にしました。ビザランだけで帰るのはもったいない!」(タイ移住夫婦・妻)。
💡 ポイント:
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近場はカンボジア(費用安い・日帰り可)
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手続きがスムーズで観光もできるのはラオスやマレーシア
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繰り返し利用すると入国拒否リスクあり
② 長期滞在向け主要ビザの種類と特徴
1. リタイアメントビザ(Oビザ・OAビザ)
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対象:50歳以上
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条件:80万バーツ以上のタイ国内預金、または月6.5万バーツ以上の年金収入など
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期間:1年更新(OAは最初から1年)
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メリット:長期滞在が安定、就労しないなら最適
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デメリット:就労不可、資産条件あり
ピーマン夫:「俺たちの年齢ならこれが一番現実的かもな」
トマト妻:「そうね、資産要件を満たせば安心して長く住めるし」
補足:OAビザは健康保険加入義務がありますが、Oビザは不要。ただし医療費は高額になる場合があるため、民間保険やクレカ付帯保険を使う人も多いです。
2. ノンイミグラントOビザ(家族滞在)
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対象:タイ人配偶者、またはタイ在住の家族がいる場合
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条件:婚姻証明書、家族関係証明など
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期間:1年更新
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メリット:家族と一緒に暮らせる
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デメリット:家族関係が必須
3. ノンイミグラントBビザ(ビジネス)
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対象:タイで働く人、または会社を経営する人
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条件:雇用契約や会社設立証明
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期間:1年更新
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メリット:合法的に就労可能
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デメリット:就労先・事業条件が必要
4. 観光ビザ(TRビザ)
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対象:観光目的
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種類:シングルエントリー(60日+延長30日)、マルチプル(6か月間有効で何度も入出国可能)
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メリット:短期滞在や2拠点生活に便利
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デメリット:長期滞在には不向き
トマト妻:「半年くらいの2拠点生活ならマルチプル観光ビザでも十分ね」
ピーマン夫:「でも延長や入出国のスケジュール管理はしっかりだな」
5. エリートビザ(Thailand Elite Visa)
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対象:資産に余裕のある人
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条件:入会費60万バーツ〜
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期間:5年〜20年
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メリット:入出国が自由、手続き簡単
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デメリット:費用が高額
ピーマン夫:「宝くじでも当たったらこれにしよう」
トマト妻:「夢だけど、手続きが楽っていうのは魅力よね」
③ ビザの選び方のポイント
ピーマン夫:「種類が多すぎて余計迷ってきたぞ…」
トマト妻:「だから目的別に考えるのよ」
ビザを選ぶときは、次のポイントを整理しましょう。
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滞在目的(移住・2拠点・観光・仕事)
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滞在期間(半年なのか数年なのか)
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資産や収入条件を満たせるか
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家族同行の有無
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就労の必要性
小ネタ:最近は「ノマド生活」の人も増えており、観光ビザや短期ビザを使って数か国を渡り歩くケースもあります。ただし、ビザの条件や滞在日数管理は必須です。
④ 夫婦でのケース別おすすめビザ
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定年後夫婦の長期滞在 → リタイアメントビザ
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片方がタイ人 → ノンイミグラントO(家族)
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半年以内の2拠点生活 → 観光ビザマルチプル
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資産余裕&手続き簡単希望 → エリートビザ
トマト妻:「私たちはやっぱりリタイアメントね」
ピーマン夫:「ビザ更新のために銀行残高を維持するのも計画に入れておかないとな」
⑤ ビザ取得の流れと必要書類
取得手続きは、日本のタイ大使館・領事館で行う場合と、タイ国内で切り替える場合があります。必要書類の例:
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パスポート
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証明写真
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残高証明書や年金証明書
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健康診断書(OAビザの場合)
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無犯罪証明書(OAビザの場合)
注意:条件や必要書類は変更されることが多いので、必ず最新情報をタイ大使館の公式サイトで確認しましょう。
⑥ よくある質問(Q&A)
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Q:観光ビザからリタイアメントビザに切り替えられる?
A:条件を満たせば可能。タイ国内での切り替え手続きが必要。 -
Q:夫婦で別の種類のビザを持てる?
A:可能。ただし、滞在条件や更新時期がバラバラになるので注意。 -
Q:資産条件を満たせない場合は?
A:エリートビザや短期ビザでの滞在を検討。または条件を満たすために計画的に準備。
タイ移住のビサ関連の「体験談・口コミ」
口コミ①:リタイアメントビザでバンコクと日本の2拠点生活(64歳男性)
「タイ移住 夫婦」としての暮らしを始めて3年。私はリタイアメントビザでバンコクに年6か月、日本に6か月の2拠点生活をしています🏙️🌸。日本の冬は苦手でしたが、バンコクでは半袖で過ごせ、ゴルフも年中楽しめます⛳。
最初は資産条件(80万バーツ預金)に不安がありましたが、年金を活用してクリア。更新は少し手間ですが、日本人代行サービスに依頼すればスムーズです。物価は外食が安く、屋台なら1食100円ほど🍜。
英語はあまり通じませんが、タイ人は笑顔で接してくれ、安心感があります。医療はバンコクの私立病院を利用しており、日本語通訳もいて不便なし。結果的に「もっと早く移住していれば」と思うほど満足しています✨。
口コミ②:観光ビザのマルチプルで半年滞在(58歳女性)
「タイ 移住 夫婦」を考えつつ、まずは観光ビザのマルチプルを使って半年間滞在しました🛫。バンコクを拠点に、チェンマイやパタヤにも短期旅行。滞在中は日本の家を貸し出して家賃収入を確保💰。
観光ビザは気軽に始められますが、60日+延長30日、さらに再入国が必要なのでスケジュール管理が大事です📅。ネット環境は日本並みに快適で、月1,000バーツ以下のSIMで動画もサクサク。日本食レストランも多く、食生活の不安はなし。夫と「次はリタイアメントビザを取って、もっと長く住もう」と話しています。初めての長期滞在にはマルチプル観光ビザは最適だと感じました😊。
口コミ③:エリートビザでストレスなしの長期滞在(61歳男性)
定年後、妻と「タイ 移住 夫婦」を本格的に実現するため、エリートビザを選びました。費用は高額(私は20年タイプで約200万円)ですが、その価値は十分あります💎。入出国は専用レーンでスムーズ、空港からホテルまで送迎付き🚗。役所の手続きもほぼ代行してくれ、タイ語ができなくても全く困りません。
住まいはバンコク中心部のコンドミニアムで、プール・ジム付きで家賃7万円程度。外食はもちろん、カフェやバー巡りも夫婦の楽しみ☕🍹。医療はBumrungrad病院を利用し、健康診断も毎年受けています。最大の魅力は「更新の心配がないこと」。精神的にもゆとりがあり、毎日を穏やかに過ごせています🌴。
⑦ まとめ
タイ移住は、ビザの選択から始まります。特に夫婦の場合、年齢や資産、生活スタイルによって最適なビザが変わります。
まずは滞在目的と条件を整理し、短期滞在で試してから本格的な申請に進むのが安全です。
ピーマン夫:「やっぱり現地を一度見てから決めたいな」
トマト妻:「そうね、気候や生活環境も確かめたいし」
「どのビザがいいか迷う…」という方は、まず1週間ほど現地に行って生活を体験してみるのがおすすめです。
バンコクには日本人コミュニティも多く、情報交換や友達づくりの場も豊富。観光ついでにビザ相談もできる旅行パッケージを利用すれば、安心して一歩を踏み出せます✈️。